CW 美由紀の母 ひまじん コロナも2年を過ぎ、今年のゴールデンウイークは、何も規制がなく国内旅行も海外旅行も全国の行楽地にも人があふれ、 心配していた通り感染者の数が増えた。まだまだ収束にはならないと思うのに、6月から海外の旅行者も受け入れると 発表があった。何を根拠に大丈夫というのか。第7波が来たらどうするのだろうか。 美由紀は久しぶりに実家へ行った。母は電話の声は元気そうだが、顔を見ると少し老けたように感じる。 80歳を過ぎているのだから、年相応に老けるのも仕方ないことだが、今までが若く見えていたので、そう感じたのかもしれない。 母が、「前の家のМさん、私と同い年でいつも颯爽としてらしたのが、先日元気なさそうな感じで歩いてらしたので、 どうされたのかと聞いてみたの。そしたら、『夜トイレに起きた時、一瞬方向が分からなくなり、朝起きたら 額に血がついていて、転んだのかどうかも覚えていない。下は絨毯なのでどこかの角にぶつけたのかもしれない。』 ということだったの。」 Мさんは一人暮らしで、何でも自分でできるので、介護保険なども使わず、家に他人が入る事を嫌がっていた。 月2回見守り協力員の訪問があったが、タイミングが合わなかったようだ。今までの生活を見ていて明るい老後だろなと 思っていたが、少し違ってきたようだ。 母は心配になって、近くの高齢者総合相談センターに行って事情を説明した。職員の方がМさんの家を訪問して、色々 調査した結果、少し認知症が疑われるとのことだった。一人暮らしだとなかなか気付けないが、たまたま母と会って 良かったと思う。 父親は今日たまたま出かけていて、母と昼食を食べながら 「お母さんもあまり無理しないでね、これからは時々来るね、お姉ちゃんもたまに来るの?」 「最近は来ないけど、たまに電話で話したりしてる」 それからしばらくおしゃべりして帰ることにした。 帰りにスーパーによって買い物をしたら、抽選券を貰い、一等は「夢のある世界・ディズニーランドへご招待」と書いてあった。 もう少し若ければ行ってみたいと思うけど、この歳じゃねえ。 夕食の準備をしていると、テレビのニュースで参議院選挙のことを言っていた。岸田総理が「分配なくして、次の成長はない」と 会見で言ったことが実現できているかどうか、問われる選挙になるだろう。参議院選挙と言えば、広島のわいろ選挙を思い出すが、 今回こそ夢のある国づくりを目指す政治家が当選することを願いたい。