California as I saw 投稿者:Steve Toda 投稿日:2016年12月 9日(金) カリフォルニア見たまま(17) ここでのホリデー(祭日)について書いてみましょう。 ここでの祝祭日は無論日本と全く違うので最初は戸惑いもありました。 特に驚いたのはナショナル・ホリデー なのに地域によって休まないところがあることです。 国によって年に11日 の祭日が決められているのですが、州によってはそれに従う必要はないとも明記 されているのです。 このことでも、この国が合衆国であるということを思い知らされます。 全国に支店網を 持つ会社で従業員規定にどう書くべきか困ったことがありました。結局例外付きの年間の祭日を決めて いました。 例えばニューヨーク州だけはコロンバス・デーに休んでも良いとかジョージア州だけは マーテイー・ルーサー・キング・デーは休まないでも良いとか。 その11日のナショナル・ホリデーは、 * 新年1月1日、 * 大統領就任日 1月、 * マーテイン・ルーサー・キング・デー 1月、 * メモリアル・デー 5月 * 独立記念日 7月4日 * レーバー・デー 9月 * コロンバス・デー 10月 * ベテランズ・デー 11月 * サンクス・ギビング・デー 11月 * クリスマス 12月25日 日にちを書いていないものはフローティング・ホリデーでその月の一定期間にある月曜日が休みになるので、 毎年日にちが変わります。日本でも始まったようですが月曜を休みにして三連休にするのです。 元旦と独立記念日そしてクリスマスだけは日にちが決まっています。面白いのはその3日がたまたま週末に なった場合は前の金曜日か次の月曜日になるというルールがあって祭日がなくならないようにしてあります。 1)元旦は日本と同じく年の初めの休日ですが余り大きな祭日ではありません。 大晦日の方が大騒ぎで ニューヨークのタイムズ・スクエアでのアップルの球が落ちていくカウント・ダウンが有名です。 そして、 新年になった瞬間はまわりの誰にでもキスしていいという面白いルールもあります。 それから、 その新年になった瞬間に花火をうち上げます。仕事については日本の様に正月三が日休みということはなく 二日から出勤です。 2)大統領の就任の日とは4年に一度の祭日で新しい大統領が就任式を行い、正式にその職につく日で実は 私はこの日が祭日とは知りませんでした。 働いていた会社でもこの日を祭日にはしていませんでした。 3)マーテイン・ルーサー・キング・デーとは黒人のキング師の誕生日で比較的最近祭日になったものです。 差別撤廃を訴えて様々な活動をして暗殺された彼の功績を讃えて作られた祭日です。 4)ワシントンズ・バースデーは初代の大統領、ジョージ・ワシントンの誕生日でいわば建国の父の誕生日で 国の祭日になりました。 5)メモリアル・デーは日本のお盆に似た様な祭日でお墓参りをする日です。 大統領はアーリントンの国営墓地の 無名戦士の墓に花を手向けて国の為に戦って散った人々に祈りを捧げます。 アーリントンには亡き JOHN・F・KENNEDY 大統領の墓もあり、我々も墓参をしました。 隣には弟の ROBERT KENNEDY の墓もあり、 チラチラと火が灯されています。 6)独立記念日は1776年にアメリカが独立した日でこの日も花火を打ち上げて祝います。 我々がここへ 住みだしてすぐに独立200年祭がありましたが、この国がいかに若いかということを痛感したものです。 国が出来てからまだ240年しかたっていないとは信じられないことに思えます。 7)レーバー・デーとは勤労感謝の日です。労働組合等がパレードをしたりしますがそれ程目立った行事は 行っていません。 8)コロンバス・デーはコロンブスがアメリカへやって来た日で、東部で大きく祝われている祭日で西部地区では 休んでいるところはあまりありません。 9)ベテランズ・デーは退役軍人の日でアメリカには多くの退役した軍人がいてその功績を讃えるパレードなどが 行われます。この国は強力な軍隊をもっており、退役軍人の数も多く社会的にも手厚く保護されていて その一環として祭日を設けてあります。 10)サンクス・ギビング・デーはクリスマスの次に大きな祭日で多くの人が故郷に帰ります。 メイフラワー号で アメリカにやってきた人々が最初の秋にアメリカン・インディアンから収穫されたコーンとかヤムとか野生の 七面鳥とかでもてなしを受けたことが発端になり、感謝祭をするようになったとのことです。今でもそれらの 食べ物が食卓にのぼります。我が家でも必ず七面鳥を焼きます。 11)最後の祭日、クリスマスはキリストの誕生日で宗教上のお祭りとして始まったものですがここでは最大の 祭日になりました。日本の正月の様に家族が集まる日でクリスマス・ツリーに飾り付けをして子供達に 山程ギフトをその木の下においておく日になっています。 小売店にとってはクリスマスだけで1年の売上げの何分の一かを売るという大変有り難いシーズンです。 日本と違ってストローベリー・ショートケーキは食べません。食卓に登るのは七面鳥やハムですが我が家では ローストしたプライム・リブ(ビーフ)にしています。 したがって、子供たちにとっては最高の時ですが親にとっては出費が半端ではない上に何を贈るかを 考えるのも大変だしその贈り物をどこに隠しておくかに苦労する頭の痛い季節です。 小さい子供達は サンタクロースの存在を信じており、プレゼントはサンタがトナカイのソリに乗って持ってくると思っています。 又、子供が郵便局あてにしてサンタクロースに手紙を書くと返事がきます。 (ボランテイアが返事を書いているようです) でも、人にプレゼントするというのはその人のことを想って行なう行為であり楽しいことでもあります。 日本のお年玉と少し似ていることだと思います。 それから、ここでの祭日ではありませんが毎年カレンダーに記されており、色んな形で皆が祝う日があります。 まず、2月14日のバレンタイン・デー。 日本でも最近はチョコの日になりそれも義理チョコなぞというおかしな 風潮が広がっているとか。 こちらではむろん義理チョコはありません。それと、日本と全く違うのはこの日には 女性から男性に対して愛を告白して良いということは言わないで男性から女性に愛を告白する日です。 そしてプレゼントするのはチョコレートだけでなく赤い薔薇の花を贈ることになっています。 3月17日のセント・パトリックス・デーはアイルランドの聖人にまつわるお祭りでアイリッシュ・ウイスキーを 飲み緑の服を着てパレードをしたりします。 5月の第二日曜日は母の日。 カーネーションはあまり使われませんが子供達は成人を含めて母親を食事に 連れて行ったりして感謝の日になります。 6月の第三日曜日は父の日。 何故か母の日よりは大げさではないように感じますが父親に感謝する日で やはり外へ食事に出たりします。 今年は息子が我が家の裏庭でバーベキューをしてくれました。 実は彼も その直後に父親になったので来年は皆でレストランにでも行く位しか祝う方法がなくなることになるでしょう。 そして、最後に祭日ではないのですが大きな行事、ハロウイーンが10月の31日にやってきます。 最近は日本でも祝うと聞いてどうしてかと驚きますが、ここでは子供達だけではなく大人も加わって大騒ぎの 日になります。 カボチャをくりぬいたジャックオー・ランターンを作り仮装して家々をまわり、お菓子が貰える という子供達の大好きなお祭りの日です。 大人も仕事場に仮装をしてでかけ、ところによっては仮装コンテストをしたり持ち寄りのランチでハロイーン パーテイーをしたりします。 出勤途中の人がピエロになってフリーウェイを走っていたり、店の店員がウィッチ (魔女)だったり町中仮装人間であふれます。 仮装用の衣装も沢山売られているし、大人用の高い貸衣装も でており、回ってくる子供達にあげるお菓子の大袋も一斉に店頭にならび、ランターン用のカボチャも街の あちこちの特設広場に並べられて売られています。 私の子供達には家内がピエロや忍者の衣装を作ったりしました。 ある年は娘がクレオパトラになりたいと いうので買いに行きましたがずいぶん高いものでした。 息子は忍者が好きで何年も黒い被り物をかぶって 近所をまわりました。 汗びっしょりになって帰ってきて貰ったキャンデーを数えてまたもう一周していました。 つづく