California as I saw 投稿者:Steve Todaメール 投稿日:2016年 8月16日(火) カリフォルニア見たまま(4) ここへ来てから一ヶ月程でメモリアルデイという初めての祝日となった。 亡くなった人に想いを 寄せるという日で戦没者墓地に大統領が詣でたりする。 月曜日が休みになるので三連休。 そこで駐在員何名かでデスバレーとデイズ二ーランドに行くことにした。 デスバレーはその名の通り、”死の谷” でカリフォルニア州中部の東の端にあり一部は ネバダ州にまたがっている。 アメリカ中で1番暑くて1番乾燥している場所とものの本には書いてある。 それから、西半球で1番低い所、即ち海抜マイナス86メートルという。 要するに砂漠である。名前から谷間があるのかと思うがそうではなく砂漠です。 そう、 カリフォルニアに大きな砂漠があるのです。 行ってみてひどい所という以外なんの印象もない場所で 他の人にいくのは勧めない場所。 近くまで行ってモテルにチェックインしたら、受付の太ったオバサンが ”あんたたち これから デスバレーに行くんだったら予備のガソリンと水はもっているか” と言われた。一同ちょっと驚いて 水は持っているがと返事した。 いかに過酷な場所かをオバサンは教えてくれた。 ともかく暑くて見るものは草木のない大地のみ。 砂漠というから鳥取あたりにある砂丘を想像したが、 そうではなく荒涼とした大地だけ。 エアコンを入れるとエンジンがオーバーヒートするので窓を全開に して走るのみ。 多分、気温は120度位(摂氏で50度近い)。 来ていた下着のシャツを頭にかぶって アラビアのロレンス スタイルにしたら少ししのげた。 アラビアの砂漠ではあれが最も適しているのだと実感。 そうそうに砂漠から出てアナハイムというロスアンジェルスの南にある町へ向かう。 そこにデイズニーランドがある。 これがデイズニーランド発祥の地でその後フロリダや日本や他の国にも出来たデイズニーランドの 第一号店。 もとはオレンジ畑だったという。 ここに作った理由の一つは気候が温暖で雨が少ないから。 有名な映画の町ハリウッドと同じ。 まず驚いたのは駐車場の広いこと。 パーク自体と同じ位のサイズでその中をトラムというのが 走っていて車からおりた客を拾っていく。これは何人かが乗れる小さな屋根のない車をつないだもので それをこれも小さいトレイラートラックのトラクターで引っ張るもの。 案内してくれたのは先輩の駐在員でエンジニアだがどうみてもあまりみてくれの良くない大男で これがショートパンツですね毛まるだし。 しかし、彼はデイズニーランドの良さを丁寧に教えてくれた。 まず、パークの中がきれいで楽しい雰囲気があふれている。 それは常に箒をもった係が掃除しており、 中にいるすべての従業員がにこにこして楽しそうにしているから。 徹底してそういう教育をしているそうだ。 日本の遊園地で仏頂面した兄ちゃんが乗り物を動かしたりしていたのと大違い。 要するにウオルト・デイズニーはおとぎの国を作ったのだ。 それも子供だけでなく大人も楽しめる ものを作ったのだ。 彼自身子供を乗り物に乗せて外のベンチで待っていてつまらないと思い、大人も 喜ぶ遊園地を作ろうと決心したと聞く。 そして、これが関心するくらいうまく出来ている。 人気の潜水艦にしろカリブの海賊にしろ本当に 良く出来ていて楽しめる。 今は映画ではコンピュータ・グラフィックで何でも出来る様になったが 当時としては水の中に潜らず水中にいると感じる演出がしてあったり海賊船から大砲が飛んでくる様に 見えたりして度肝を抜かれた。 その他のジャングル・クルーズやイッツ・ア・スモール・ワールド等は子供向けで他愛ないがすごく楽しい。 ピーターパンの乗り物は夜空を飛んでいる様な感じにされられ、子供達は何度も乗りたいと言う。 おとぎの国そのものと思った。また、ぐるりとまわりの壁360度に映される映画はアナウンスで注意 してくれるが臨場感あふれ、ふらっとする。 それから、デイズニーランドのなかのレストランも日本の遊園地などのものとは全く違ったものだった。 一つは白塗りの典型的アメリカのレストランで料理も本格的デイナーが出て来る。 もうひとつはカリブの 海賊の建物の中にあり、南部の川辺りに作られていてあたりは暗くカエルが鳴きホタルがふわふわと 飛んでいる。しかも、料理の値段はそれほど高くなく日本の観光地などの食べ物屋のようにひどい料理が べらぼうに高いというのと違う。 ここにもデイズニーが客を喜ばせることにいかに気を配っているかが 表れている。 このあとデイズニーランドには何度も行った。 子供達が小学校位になって毎年 ”バケーションは どこに行きたい?” と聞くと ”デイズニーランド” という返事ばかりで、毎年行き続けた。 この頃のバケーション旅行は自分で見たい所や行きたいところを探してモテルを予約して車を運転して というスタイルだった。それには観光地の案内本がオートクラブから出ていて、それで情報を得て必要で あればモテルを予約して地図を見ながら走ったものです。 今は観光案内もモテルのリストもインターネットで 手に入り、地図も要らずGPSで行けるようになりましたが。日本の様に団体旅行というのは少なくほとんど 自分で計画して自分での旅行です。 現在の遠出旅行は飛行機で目的地の近くまで飛びそこからはレンタカーで観光地へ行くのが多くなりました。 なにせこの国は広いので車ではそう遠くへは行けません。 東部までは車では二週間位かかります。 アメリカ人が車好きなのはキャンピングカーが多いことに表れています。 退職して、夫婦で国中を走り回って いる人がけっこういます。 小型のバスでベッドだけでなくキッチン、シャワー、トイレ付きですから小さな家です。 専用の駐車場に行って上下水と電気を繋ぐと住宅と同じになります。 我々は運転するのがそれほど好きでは ないので全く考えられないのですがひとつには気ままに計画もなしにあっちへ行ったりこっちへ行ったり するのが好きで走っているのだとも聞きました。 車好きのこの国は何でも車に乗ったまま出来るとも言われています。 典型はマクドナルドなどの ファースト・フードのドライブ・アップ・ウィンドー。 専用のレーンに入ると手前にメニューを書いた看板があり、 “何にしますか?”と聞いてくる。“ハンバーグ2つ” などというと “何ドル何セント” と返事がくる。 先に進むと窓口があって食べ物を渡してくれてお金を払う。かく、ドライブ・アップ ウィンドウで買った ハンバーグを頬張りながら車を走らせるのがここの旅行です。 もうなくなったが、以前は車に乗っているとローラースケートに乗った女の子がやってきて “ご注文は?” と聞き、しばらくすると食べ物を持ってきてくれるというハンバーグの店があった。 ドライブ・イン ムービーという野外の映画館もあった。 夜間にのみ営業するもので、広い駐車場の前に 大きなスクリーンが立っていそこに映画が映される。 面白いのはスピーカーボックスがちょうど車の ウインドウのところに掛けてあってそれを社内に入れて音を聞く。 ただ、スクリーンはかなり遠くにあり それ程はっきりは見えないし遠くを走る車が見えたりして気が散る。 さらに、隣の車のなかでカップルが 何かしたりしていてそれが映画より気になるという問題もあった。 最近はこれはなくなり映画は3Dで 大音響の映画館がはやりになっている。 つづく