2style.net

                         地球温暖化 - 北極の開発


                                            投稿者:風鈴  投稿日:2009年10月 4日(日)  	


 中秋の月と高野山の風情を掻き破りの闖入となりました。

 最初のグラフは国際エネルギー機関の予測、「現時点から2030年までに世界の総エネルギー消費が55%増加」を示し、
 主要エネルギー源は石油、石炭、天然ガスの化石燃料です。化石燃料を燃焼するとCO2が出て、現在より燃焼効率を
 高くする、もしくは放出するCO2を集めて何か別の物質に変えると55%増加にならないでしょうが、 そこで大牟田市
で東芝が、火力発電所放出ガスからCO2を分離の実験は燃焼効率向上ではありませんが、世界に火力発電と工場が無数
なので、燃焼後にCO2を大気に放さないのは大きな意義がある技術です。
 これは新しい案でもなくCCS(Carbon Capture & Store) と呼ばれていて、科学者はそう難しい過程ではないと言って
 ますが、未だ何処の国も実用化していなく、世界の国々が実験して競争していると2−3年前に読んだことがあります。

 これを見ても再生可能エネルギー(Renewables)の急増加が望まれ、日本の太陽発電量は多い方ですが、
 それもごくわずかで水力・風力発電を含めて、正確な最近の資料が見つかりませんが、総電力の10%くらい
 みたいです。
 電力はエネルギー源の一部なので全体からの比率は、5%くらいでしょうか。国連気候変動サミットで
 胡主席が中国の再生可能エネルギーを北欧並みに15%以上にすると言ったので人気があったとかですが、
 確かに中国の再生可能エネルギー源への投資はずば抜けて世界一でアメリカより多いと報告されてます。

 但しガス放出の制限には同意してなく、将来に同意する意図もないのでは、放出ガス削減への真摯さも疑えます。
 中国でこのような発言をしたら重労働の終身刑でしょう。そうだとスロージョギングしなくてメタボ現象も解決します
 けど。

 次の写真はロシアのノリリスク市の工場地帯で、ドイツのオンライン記事の受け売りです。
 ノリリスク市はシベリア高原の北西にあり、ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、白金等の金属を大量生産していて
 ロシアにとっては最も重要な鉱山都市ですが、アメリカのブラックスミス研究所(The Blacksmith Institute)が
 世界で最も汚染がひどい10都市の一つであると報告しています。
 記事はノリリスク市についてではなく、現在多くの専門家が北極圏の地層を分析していて、多量な石油と天然ガスが
 埋蔵されていると見積られる、とドイツのクリストファー・セイドラー記者が書いた本「北極の独占」から一部の
 抜粋です。
  http://www.spiegel.de/international/world/0,1518,648197,00.html

 数人の地質学専門家の調査と意見が紹介されてますが、一例では17ヵ所で調査された結果、世界で証明されてないが、
 推定出来る貯蔵量の13%の石油、30%の天然ガス、20%の石油ガスが北極圏、主に(80%)海底にあるとの
 見積りです。
 多くの経済学者は近い将来に中国、インド、中近東の経済拡張で石油需要が急増加すると予測しているので、
 エネルギー産業界は勿論、それにアメリカ、ロシア、ノルウェー、カナダ、デンマーク等の国々が北極開発を検討中
 とのことです。

 この辺にひどい矛盾があります。化石燃料(石油、天然ガス、石炭)を燃焼するのに格別に高い効率技術を広く
 一般的に使っている国がありません。現在の状態で行くと化石燃料は使用増加に伴いガス放出増加も必然です。
 国連気候変動サミットで減らそうと努力している一方、大きな石油会社や国々が北極開発を検討とは全く道理に
 合いません。
 ノリリスク市みたいに海底採掘場が北極圏に開発されて就業となれば、氷原破壊も当然でしょう。

 オバマ大統領の世界への提案、「石油会社への補助金と税の特別身分を無くす」は大いに意義があるみたいです。
 世界中の多くの国はエネルギー確保を奨励する為に、石油会社へ膨大な補助金を出していて、
 アメリカだけでも2002年から2008年度まで政府が年間平均一千億ドルの補助金を出してると報告されてます。
 同じように多くの国、中国、ロシア、インド、ブラジルなどの含めて年間に数千億ドルのであろうとのこと、
 その補助金を撤回するのは良い、と経済協力開発機構 (OECD) も支持してますが、アメリカだけやっても不利に
 なるので、 G20会議で提案して主要国から同意を貰いたいと言ってましたが、どうやらそこまで行かなかったようです。