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                        地球温暖化−再生可能エネルギー(2)
 

                                                      投稿者:風鈴  投稿日:2009年10月31日(土) 

 このグラフはREN21(Renewable Energy Policy Network for the 21 Century) の情報から作成されたもので
 REN21は国際団体で、詳細は http://www.ren21.net/pdf/RE_GSR_2009_update.pdf でダウンロード出来ます。
 この情報を見ると日本の再生可能エネルギーは他国に比べ活用も投資も弱いと感じざるをえません。

 下の小さい円グラフは全世界エネルギーで再生可能エネルギー源がどの位か示していて約18%、
 上の大きい円グラフが再生可能エネルギーの内訳で右の表に何か説明されています。

 日本のエネルギー源は石油、石炭、天然ガス、原子力の割が馬鹿高く、ほとんどを外国から輸入、
 石油は中近東に依存してます。今は何処の国も相互依存なしの繁栄はありえませんが、相手を選択出来ない
 依存は爆弾を抱えてるのと同じで、良い例が希土金属の生産で全世界を相手に絶対的主導権を握っているので
 頭が上がりません。
 自国で生産出来るエネルギーが少なくて、95%以上他国に依存とは将来の若い世代にも
 重荷になることでしょう。

 再生可能エネルギーは最初の設備に費用がかかりますが、その後は費用が下がるのに対し、化石燃料は他国の
 労賃と利益と共に上がる一方です。短期的に来月と来年の利益を求めて化石燃料を買うより、成長を
 犠牲にしても再生可能エネルギー拡張に投資した方が将来の依存性も減らせて、長期的には有効なはずです。
 無論これは素人経済学に過ぎませんが、最近の政府がやっているのは家庭の奥様より格段劣る家計簿を
 残しています。

 このグラフから、どのような再生可能エネルギーが日本で可能か、無責任に推測遊びをしてみます。
 グラフでは水力、太陽、バイオマス、地熱系のエネルギーが細かく分けてあるので同系統を一緒に
 まとめてみました。

 ●大規模水力電量発電(Large hydropower)
  過去40年間増えないのは、八ッ場ダムみたいな問題が多すぎるので。日本は人が住んでいない土地が
  ないので難しい。
 ●小規水力模発電所(Small hydropower)
  日本は世界で中国につぎ二番目、ダムなしで急流と「改良された静かな小型発電機」で未だ多く発電出来るはず。

 ●太陽温熱器・暖房器(Solar collector fro ...)
  湯沸し温熱器だけでは効率が良くないので小型の太陽発電(Solar PV, grid connected) を開発し、
  政府が援助金を出し全家屋へ付けられるくらいまで奨励したら相当な電力になるのでは?
 ●太陽発電(Solar PV, grid connected)
   ドイツ、スペインが大規模で日本は三番目、広い面積があると有利なので山地帯で未だ増加出来そう。
  これも政府が法を改正してグリッド(給電網)を備え、土地がある「農家でも電力を売れる」ようにすると
  増えるはず。
  現在は高価だけどCHAPS**(Combined Heat and Power Solar)などが開発中。しかし今はグリッド無しが問題。
 ** http://www.renewableenergyworld.com/rea//news/article/2008/11/
       researchers-explore-hybrid-concentrated-solar-energy-system-53981#
 ●太陽熱集中発電(CSP, concentrating solar power)と波力発電(Ocean power) は未だ発電量も少ない
  太陽熱集中発電はハイテックでなく、スペインやアメリカのネヴァダ州に発電所があるけど、
  日本には向いていない様子。

 ●バイオマス暖房(Biomass heating)
  昔からの木材燃焼、廃棄物からのメタンガスで暖房、藁を固めたブリケッツ(briquettes)とかをボイラーに使う、
  とかだけど、生産過程で労力もかかり、産総研のグラフでは「エネルギーペイバックタイム」も「エネルギー収支比」
  もそう魅力的でない。
 ●エタノール・エチルアルコール生産(Ethanol production)
  車の燃料として魅力があるが、アメリカのトウモロコシ、ブラジルの砂糖キビ、北欧の木材みたいに大規模に
  植える面積がない。
 ●バイオマス発電(Biomass power)
  木材ペレット、森林伐採、材木工場、家具製作工場から捨てる木材を燃焼での小さい発電所がインディアナに
  あるとか、世界の規模では割と大きい、廃棄物をリサイクルするのは、何処の国にも大切だけど労費が高いのが弱点。
 ●バイオディーゼル生産(Biodiesel production) 
  植物油や動物脂肪から精錬されたディーゼル。精油過程があるので石油ディーゼルより安くないと収支比が疑問。

 ●地熱暖房(Geothermal heating)  ●地熱発電(Geothrmal power)
  暖房は地熱発電の副産物。水を圧力で入れると地殻が不安定になり地震を起きた例もあるので避けた方が良さそう。

 ●風力発電(Wind power)
  平原、谷間、山頂、海岸沿いに大規模に設置したら?景色が損なわれるけど、無数の宣伝看板の方が余程醜いのでは?

 このように日本に合う可能性と経済性を見ると、小規模水力模発電所、太陽暖房・発電、風力発電などが
 適している様です。
 つまり「雨に任せ、おてんと様に任せ、そして風任せ」と全部自然任せで、正に日本的で風流ではないでしょうか。
 残念なことに風流な日本人が減っています。そこで風流がイヤな人に廃棄物からメタンガスとバイオマス燃料を
 生産して貰いましょう。