地球温暖化−再生可能エネルギー(4) 投稿者:風鈴 投稿日:2009年11月 7日(土) 「ごまめのはぎしり」には笑いましたが、聞いたことがない表現です。 関西のヒマジンさんの「プルトニュウムを廃棄物として安全に処理するにはどのような方法があるのでしょうか」 ですが、世界中で原子力科学者が何十万以上でしょうか、未だ誰も解決案を出したとか、も聞いたことありません。 あとで原子力発電について触れますので、皆が如何に苦労しているかの資料を紹介します。 前回で「政府のデータは現状正当化もあり、鵜呑み出来るものではありません」と言いました。これは政府を 信じないと言うより、国民への情報が簡単過ぎて、政府の便宜面だけしか見せないのが「大いに気に喰わん!」 のです。 下の最初の表は、前回の「経済産業省(資源エネルギー庁)のデータ:発電方式別の発電コストの比較」で http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1012.html からです。 表の一番上に『水力発電や石油火力発電、太陽光発電、風力発電は比較的コストが高く、 石炭火力発電、LNG火力発電、原子力発電は比較的コストが低い。』 とあります。 石炭火力発電、LNG火力発電のコストは低いのですが、石炭火力発電はCO2放出が減少ならず、排気量取引で 払うので高くなり、原子力発電は莫大な経常費があり、決して安くありません。これらについては後で 説明しましょう。 サイエンティフィック・アメリカンで、このような記事が見つかりました。 http://www.geni.org/globalenergy/library/technical-articles/generation/nuclear/scientificamerican/ nuclear-power-could-cost-trillions-over-renewables/index.shtml Jun 19, 2009 - Brendan Borrell - Scientific American Nuclear power plants may not emit greenhouse gases, but they sure could suck in the tax dollars. An analysis by economist Mark Cooper at the Vermont Law School claims that adding 100 new reactors to the U.S.power grid would cost taxpayers and customers between $1.9 and $4.1 trillion over the reactors’ lifetimes compared with renewable power sources and conservation measures. The analysis factors in studies from Wall Street and independent energy analysts estimating the efficiency of renewable energy at 6 cents per kilowatt hour versus 12 to 20 cents per kilowatt hour for nuclear. Cooper says those costs will fall on either ratepayers through higher electric bills or on taxpayers through large subsidies. 要約すると 『原子力発電は温暖ガスを出さないけど、凄い税金を喰う。ヴァーモント大学の経済学クーパー博士の調査によると、 新しい100基の原子力発電機を建てるには、他の発電より余分に1.9ー4.1兆ドルを納税者が払わなければ ならない。 ウォール・ストリートなどの分析では、再生エネルギーの発電単価(セント/kWh)は6セント、原子力が 12−20セントである』 この情報は経済産業省のデータと逆です。国が違いますが、手を抜かない限り、原子力発電に伴う仕事は同じです。 その次の棒グラフはクーパー博士の報告からで、原子力発電のコスト100%として他の発電と比べたもので、 6の調査機関の結果を横に並べています。左二つ は政府の機関、それから三つはウォール・ストリートの調査会社、 右端がは独立調査会社の結果で、小さくて見にくいので、緑の丸を、この前のコジェネレーション、青丸を風力発電、 赤を原子力発電の棒の上につけました。全部の調査は風力が原子力より安いと言ってます。 このグラフの下に Efficiency とありますが、これは発電効率ではなく経済学の表現で Market Availability, 今日の市場で入手可能性とかです。 このグラフで未だ分らない事項がありますが、その内に調べてみましょう。 同じサイエンティフィック・アメリカンに「MITの報告によると新しい原子力発電の価格は急増化で1キロワット発電 に$4000、石炭で$2300、天然ガスが$850」ともありました。 それらが理由で、今アメリカは 原子力発電所は全く建設していません。 http://www.scientificamerican.com/article.cfm?id=will-nuclear-power-reach-critical-mass 誤解がないように願います。これはアメリカの情報が正しくて経済産業省のデータが誤っている、と言ってるのでは ありません。 クーパー報告に見えるように、アメリカの専門調査機関の間でも何を要素に含むか次第で大きな違いが出てます。 一番信頼したい政府の情報が、虫めがねで一部だけを見せていて、政策を正当化しているようにしか見えなくて、 白書で国民を脅かし、少しは分る人達を誤魔化しているみたいで「全く気に食わん!」のです。 原子力発電所建設はアメリカもドイツも後退している最中、日本は今から建てるのです。民間は世界のトップへと 努力しているのに、日本政府はこれから13基建設予定とかです。原子力発電所建設は計画から10年以上 かかるので、これも前政府からの形見で、大半は過程進行中しょうが、今日の10億予算は5年後に20億に なるので再検討すべきでしょう。 現政府は25%削減の公約もあるし、これから再生エネルギー開発の大企画を主流だと良いのですが。