地球温暖化−再生可能エネルギー(5) 投稿者:風鈴 投稿日:2009年11月 9日(月) 沼南ボーイさんの「ごまめのはぎしり」の説明は有難う御座います。「ごまめ」は正月のおせち料理で食べる時に、 小魚の表情など見たこともなかったので、可笑しかったのですが「成る程、謙遜にも技巧あり」と又感心です。 お陰様で今後、私の残念無念は、もっと小さい「しらすのはぎしり」にすることにしました。 トトシカーナさんの「今日・明日の費用を稼いでいる最中であったでしょう。残念・無念!」は「フカのはぎしり」 みたいです。 それに”GMG”とは、ドイツの”Granatmaschinengewehr”か"grenade machine gun"、グーグルの ”Google Mo Gago”、沼南ボーイさんの”芝刈りの後積み木遊びまた芝刈り”、もしかしたら”ゴルフ・ マージャン・ゲーム”、いやはや言葉は難しい。 ゴルフもパットの方がもっと微妙で難しいのに、260ヤードに不満足で、もっと身体使う280ヤードに挑戦で捻挫、 そこで頭脳と身体を使い「日夜苦汗労働に従事しているのです」とは、どうも元トイレ部長の深遠さと 同格みたいです。 さて本題になり、 この前に熱電併給(コジェネレーション)の話しでドイツのオンラインSPIEGEL Internationalの記事を 引用しましたが、これから10年、主にドイツで如何に多くのエネルギー革命が進行中であるかの記事、 http://www.spiegel.de/international/business/0,1518,655107,00.html を読んで感嘆させられました。 ヨーロッパ連合(EU)は、特にドイツは再生可能エネルギー源を2020年までに総エネルギーの20%にする 目標で、大会社も高額な資本投下で設備建設中で、中国も他方面の建築で忙しく、北アメリカはずっと 遅れていてます。 CO2放出25%削減の公約をした日本の政府は、今現在、何の企画で何を建設中だろう、と不安になります。 この記事は沢山の課題なので、何回かに分けみます。最初の大企画の要点は、 ●将来の電力供給は発電源が増えて分散化し、電力会社の集権経営方式では制御出来なくなる、 ●これからは電気時代で消費情報によるsmart energy management(賢いエネルギーの使い方)技術を開発中で E-Energyの企画名。近日中に何万の家と何百の会社が参加して2−3の都市で実際のテストをする。 Siemens, SAP, IBM、EnBW, RWE等大会社が政府と協力でE-Energyに1.4億ユーロ(189億円?)を用意、 ●IT会社のCiscoが高圧線、変圧器をリアルタイムでモニターする機器を備えて、その情報から電力を制御する 予定、などは発電の無駄を少なくする企画で、素晴らしいのは、政府と企業が一体で将来のエネルギー確保へ 動いていることです。 これはドイツの政治のお陰で、電力会社が強いられたのですが、これは又後で触れましょう。 E-Energyは電力業界の新しい分野で、消費者にも利得で、多くの会社にとって良い機会ともなり競争も激しい ようですが、良い事は、今まで馬鹿儲けしていた大手の電力会社に、無駄を減らす為にインターネットで需要に 応じて供給を即時に調整出来るハイテックの会社が乗り込んで来ました。シーメンスの社長は、この分野で 2014年までに€300億ユーロの市場を予期していて、Cisco's SmartGrid会社の開発部長は 「この革命はこれから十年の最大の企画になる」とのことです。 Smart energy management とか訳の分らないこと言ってますが、例を上げて説明を試みましょう。 分り易くする為に、実際的ではない例を上げて簡素化しますが、理論的には合ってます。 下の図はウィキペディア「商用電源周波数」からで日本の主要高圧線で、家屋への電気もこれから沢山の枝に なります。 1.ある時間帯に大阪で電力消費が急に増えて最高限度に近く、北海道の網走で電力許容が沢山余っていると 仮定します。 電線が繋がっているので即時に北海道から大阪へ送電出来そうですが、手動でも複雑過ぎて送電出来ません。 どこの送電網を使うかも複雑で、送電線の電圧も違い、周波数も変換しなけらばなりません。 そこで関西電力は地区内で予備の発電をしますが、大きな発電機は効率が一番高い最適発電量があり、 少量の電力発電には効率がガックリと落ちて、燃料の無駄使いになります。今は未だ電力を大容量に蓄える 技術がないので、全部の電力会社が発電機を無駄に運転していて、その無駄にも消費者は 払わせられています。 2.機構としては電源開発が日本の10の電力会社を纏めていますが、電力会社へ卸売りする発電事業者があり 特定な地域へ小売供給の特定電気事業者があり、電力の売り買いを全国共通で自動に記録するシステムが ないので、ヤクザの縄張り争いに似てる、とは過言ですが事実です。電力業界は江戸時代の関所ばかりで 流通性がありません。 次の画像は日本の電力会社の事業地域図です。日本みたいに小さな国で9ヶ所(沖縄入れて10)の領域に 分かれていて、昔に政府から特権を与えられた会社が電力専売帝国になり、各地域の殿様で、 それ自体が大きな無駄です。 隣の領域、例えば東北電力と東京電力間には電力の売り買いがありますが、現在は東電と九電間では不可能です。 電力は「飲料水」と同じで万国共通なのに、すでに電線が繋がっている日本内で買売出来ないとは、 こんな馬鹿な話しありません。 規制は厳しく制限が多くても、電力は他の物質と同じように自由に交換できる商品であるべきです。 例えば関所が全くなくて北海道から東京へ高圧線で電力を送ったとします。自動切換え設備があると、 準備に5−10分 かかるかもしれませんが、電力は10分の1秒以内に届き、長い高圧線で電力の損失が ありますが、10%以内の損失でないと、何処か高圧線が怪しいと言えるでしょう。それくらい簡単です。 現在それが出来ないので、東電の大きな40%効率の発電機で発電して、小電力発電では効率が20%にもなり、 馬鹿らしいくらいのエネルギー無駄をしています。 今は電力消費をリアルタイムでモニターして記録する設備も組織もないから「分け合う」ことも出来ません。 電力供給の流通性がないのは日本ばかりでなく、アメリカ・ヨーロッパも同じで、そこでドイツが無駄を省く 大革命に手をつけたのでしょう。 アメリカの会社も、この革命に参加したいと言ってるようで、開発国では今後の電力産業界での 必然性になりそうです。