釣り人日記(大アジの半夜釣り) 投稿者:高木伸 投稿日:2007年 9月22日(土) 須磨海釣り公園では9月15日から10月28日までの土日祝日の営業時間を午後9時までに延長して、 半夜釣りを楽しめるようにしている。 9月に入り、日が落ちるのが極端に早くなった。 7、8月は午後7時でも明るかったが、今は午後6時を過ぎると暗くなる。 秋は季節の中で日が暮れるのが特に早いと感じる時期である。 9月17日大アジを狙って半夜釣りを決行した。 午後4時過ぎに家を出て4時半過ぎに釣り場に到着。 大アジは大体日没間近の6時ごろから釣れだす。 私が狙う大アジは真アジであって、ムロアジの大アジは日中でも釣れている。 体高が高くて、尻尾が黄色く見た目が美しいのが真アジで、スマートな魚体をしているのがムロアジである。 そして、ムロアジは口の中に寄生虫を宿している。また、この寄生虫はダニを巨大化したような 恐ろしい姿をしている。 この寄生虫は別に毒ではないが魚の口の中つまり頭の部分にいるので、誤って食べてしまうことはないし、 魚自体は普通に食べられる。 ムロアジを買った時には一度口の中を調べてみたら見つかるかもしれませんよ。 次に食味であるがこれは断然真アジである。 しかし、ムロアジも干物にしたら美味しいし、新鮮なものは刺身にしても美味しい。 さて、釣り場に到着してまずすることは、釣り座の確保である。 半夜で狙う大アジのポイントは決まっていて、そこには既に先客の竿が並んでいた。 そこで、少しポイントから外れてしまうが、ポイントに比較的近い場所が空いていたので、 早速仕掛けを作り竿を2本用意した。 短竿に10号の中通しオモリを付け、ハリス2号を1メートル垂らし、 針はスズキが来たときに備えて丸セイゴの11号にした。 また、アジやスズキはチヌやメバルと違って細いハリスにこだわることは無いので、ハリスは2号とした。 メジロ(70センチクラスのブリ)ならハリス2号は切られてしまうが、スズキなら 70センチ以上が来ても何とか耐えられる。 ハリスは細いほどやり取りが面白い。 そして、餌は青イソメにした。青イソメは良く動くし夜は海中で光るので、魚の目に止まりやすいとされている。 尤もこの仕掛けでの釣りは、日が完全に落ちてからの釣りである。 6時から日没まで時間があったので、前回紹介した大アジ釣りの要領で、別の場所でサビキ仕掛けで狙ってみた。 サビキ仕掛けには小アジもかかるので、小1時間で小アジを15匹、大アジを1匹釣り上げた。 其のうち日没となった。 須磨の釣り場は、夜になると照明が付くようになっている。 大アジは夜は明るいところに寄ってくるので、普通はカンテラなどの照明を用意して釣るが、ここでは其の心配が無い。 大アジのポイントは、この照明がより多く設置されている場所である。 大体釣りというものは其の地方独特の釣り方がある。 しかも、其の地方での釣り方が長年の経験から最も良い釣り方となっている。 須磨にも須磨独特の釣り方がある。 私は半夜の大アジ釣りは3年前に1度だけやったことがある。 其のときに青イソメの餌を使うことを教わった。 日没から10分ほど経ったとき、5、6メートル離れた人が竿をしならせてリールを巻いた。 上がってきたのは紛れも無い大アジであった。 その後も、その人とその隣の人が竿を大きく曲げていた。 其の近くに竿を出しているのに、そのほかの場所では釣れていない。 潮の流れとか海底の障害物の位置とかが微妙に関係しているのだろうか。 また、其の人たちのタナの取り方を観察していたら、かなり上のタナを釣ってる。 普通大アジは海底近くを回遊している。 サビキ仕掛けで狙うときは底を狙う。 ところが、夜は明かりに誘われ海面近くまで上がってきているようだ。 早速、海面近くにタナを修正した。 その後も件の釣り人と其の隣の人には大アジが釣れ続いた。 半ばあきらめかけていた時、起き竿にしていた2本のうちの1本の竿に大きなアタリがきた。 メバルやチヌの微かなアタリとは全然違うガタンガタンと竿を動かす大きなアタリだ。 慌てて竿を立てリールを巻く。大アジの引きは強い。同じ大アジでも真アジのほうがムロアジより引きが強い。 またアジは口が弱くバラシやすいので慎重にやり取りして抜きあげた。 その後、1匹追加して結局今日は大アジを3匹釣り上げた。 閉園まではまだ1時間以上あったが、翌日は仕事でありアタリも少し遠のいたので8時前に納竿した。 家に帰ったら夕食は出来ていたので、一夜干しにして後日食べることにした。 釣ってきた大アジの一夜干しは、スーパーで売っているものとは違い格段に美味しい。 釣り人の特権である。